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久しぶりに歌舞伎を観ました。現在の歌舞伎座が2013年4月にオープンしてからは初めてです。開演前に時間があったのでF1から3階まで歩いてみました。すばらしい歌舞伎の殿堂です。
①将軍江戸を去る
最後の将軍慶喜の江戸開城前日の迷いと苦悩、懸命に慶喜を説得する山岡鉄太郎、翌日万感の思いを込めて江戸を去り水戸へ赴く慶喜の姿を描きます。慶喜役は市川染五郎、山岡役は片岡愛之助。
②大津絵道成寺 愛之助五変化
江戸時代に流行した大津絵の中の人物が次々と登場して踊るという変化舞踊です。愛之助が、藤娘 鷹匠 座頭 船頭 鬼の五役を演じ、舞台での早変わりなどを披露します。
③伊賀越道中双六 沼津
元は人形浄瑠璃です。仇討の物語で、武士の仇討に巻き込まれた庶民の親子の悲劇を描く人情ものです。呉服屋を中村吉右衛門、最後にその父親とわかる雲助を中村歌六、その娘を中村雀右衛門が演じます。
400年の歴史を持つ歌舞伎の優れた伝統と様式美を十分味わうことができました。演技、衣装、舞台、長唄などの歌舞伎音楽・・・総合芸術です。
歌舞伎座の客席定員は1964人です。満席になれば1日に約4000人になります。
私の席は1階9列7番。左横が花道です。吉右衛門や愛之助が1㍍横で演技しているのを見ることができました。
5月15日に80歳の誕生日を迎えたばかりの美輪明宏の「黒蜥蜴」を見ました。2回の休憩を挟んで3時間45分の長丁場。ほとんど出ずっぱりで長いセリフ、10回近い早変わり、ダンス、階段昇降・・・ハードな舞台をほとんど年齢を感じさせないみごとな演技で美しく演じた美輪明宏でした。28日・浜松アクトシティ大ホール。
前回見たのは2003年4月、同じ会場でした。それから12年、美輪明宏はその時とほとんど替わらない印象でした。前回明智小五郎を演じたのは高嶋政宏でした。
「黒蜥蜴」は原作:江戸川乱歩の探偵小説、脚本は三島由紀夫。美輪が三島に懇願されて旧名丸山明宏の名で初演したのは1961年7月のことで当時34歳でした。以来46年の年輪を重ねてきた「黒蜥蜴」です。
女盗賊黒蜥蜴と探偵明智小五郎との壮大な悲恋を描いた、退廃的で妖しい美しさに満ちたステージは魅力的です。美輪明宏は主役を演じるだけでなく、演出・美術・衣装まで手がけています。黒いドレス、和服、宝石が光り輝くドレス、終幕の白いドレスなど豪華な衣装の美しさ、美しく豪華な舞台装置も見応えがあります。特に第3幕の人間人形の部屋の豪華絢爛な舞台は息を飲む美しさです。
三島は美しい日本語の脚本を書き、美輪はそれを美しく語っています。
大ホールを埋めた2000人近い観客は3時間余の長い舞台に集中していました。幕が下りてカーテンコールが⒉度3度と続き、やがてスタンディングオベーション。
美輪明宏は80歳を迎える今年で「黒蜥蜴」の舞台にピリオドをうつことを明言しています。
浜松での公演の10日前、神奈川での公演を声が出ないことから休演した美輪明宏です。果たして浜松での公演が実現するか・・・心配されましたが無事にすばらしい「黒蜥蜴」を見ることができました。
これで見納めでしょうか。
久しぶりに演劇を見ました。これまでかつての「労演」の主宰する演劇を50年以上見てきましたが、そろそろ見納めになりそうです。
今日のお芝居は劇団文化座の「あかきくちびるあせぬまに」す。主役のタヅを演じたのは佐々木愛です。父親の佐々木隆と母親の鈴木光枝が創立した文化座はその二人が逝った後、佐々木愛が代表を務めています。
佐々木愛と言えば私には忘れられない思い出があります。今から40年以上前の1970年代前半のことです。当時若い仲間が集まって島田市民劇場を設立し、私は中心的な役割を務めていました。
ある例会で文化座の「土」を上演しました。主役は鈴木光枝、娘の佐々木愛は’つぎ’の役で母親と共演することになっていました。私たちはその親子共演のステージを楽しみにしていました。
ところが・・・公演間近になって佐々木愛休演の連絡があり、一同落胆。当日芝居がはねた後、私は主役を熱演した鈴木光枝を会場から宿の旅館まで徒歩で案内して行きました。鈴木光枝は宿に着くまで、娘の休演について「プロの役者としてあってはならないことでとんでもないことだ」と怒りに満ちた表情で私に語ってくれました。
佐々木愛の休演の理由は「妊娠」でした。鈴木光枝は役者である以上舞台に穴をあけるようなことは絶対に避けなければいけない。たとえ自分の娘であっても許せないことだと語りました。強い口調で私は驚きました。
今日のステージではその佐々木愛が鈴木光枝の当たり役をみごとに演じました。
島田でのステージを休演したとき、佐々木愛はまだ30前の若手の女優でした。今72歳。その佐々木愛に40年前の母親の言葉をどう思ったのか聞いてみたいと思いました。
久しぶりに演劇を観ました。月例会の会員になっていてもなかなか見ることができません。
私にとって文学座の「女の一生」は杉村春子の布引けいです。二度三度と観ています。今回の布引けいは平淑恵です。
彼女も優れた女優で立派な演技です。それでも目を閉じてせりふを聞いていると、杉村春子のせりふが聞こえてくる感じがします。
第3幕で布引けいが自分の不遇を決然とはねのけようとする有名なせりふ・・・〈「誰が選んでくれたのでもない、自分が選んで歩きだした道ですもの。間違いと知ったら自分で間違いでないようにしなくちゃ〉は私の大好きなせりふです。布引けいとは立場が違うにしてもこのせりふを自分に言い聞かせていたことがありました。久しぶりにこのせりふを聞いて感動しました。
森本馨が杉村春子のために書いたこの戯曲で布引けいを演じ続けてきたその杉村春子が逝って18年・・・懐かしく思い出しています。
静岡県舞台芸術センター(SPAC)と静岡文化芸大との連携事業による公演が、文化芸大の講堂で行われました(10月2日)。
「近代能楽集」は三島由紀夫が能を翻案した現代劇で、「綾の鼓」の他に「邯鄲」「卒塔婆小町」「葵上」「道成寺」など8つの戯曲があります。
能の「綾鼓」は、女御に恋した庭掃きの老人が鼓を打ってその音が御殿に聞こえたら会ってやろうと言われて懸命に鼓を打ちますが、皮の代わりに綾を張った鼓は鳴りません。絶望した老人は池に身を投げて死に、怨霊となって女御を責め苛むという物語です。
「綾の鼓」では老人は事務所で働く小間使い、女御は貴婦人に変わっています。
舞台装置はベンチ一つだけで、部屋を仕切る壁もありません。上手と下手の役者の動きとせりふのやりとりから位置関係を想像しながら見ることになります。
今回の劇の特徴の一つは仮面劇であることです。登場する人物7人のうち、主役の老人岩吉と貴婦人華子は全面の仮面、加代子とマダムは顔の下半分が見える仮面、藤間と金子はマダムが両脇に抱えている人形。唯一仮面なしは女店員でした。能では面をつけて演じるので違和感はあまり感じませんでした。
もう一つの特徴は、岩吉と華子は一人二役で台詞と動きを別人が演じていることです。スピ-カーは舞台後方の所作台に座っています。
目を閉じてスピーカーの台詞を聞いているだけでも展開はかなりわかるでしょう。
身投げをした岩吉の亡霊が華子の前で鼓を打ち、鼓は鳴りました。しかし、華子は「聞こえません」と冷たくあしらいます。岩吉は鼓を99回打って消えて行きます。華子が「あたくしにも聞こえたのに、あと一つ打ちさえすれば」とぽつりと言ったところで終わります。
文化芸大の学生がSPACの団員と一緒に舞台に上がり、加代子と女店員を演じました。会場で配布された資料によると稽古は10日間だったということで、かなり厳しかったのではないかと思いました。
大学の講堂のかなり狭いステージを使ってどのように演じるのか興味がありましたが、三島由紀夫の幽玄な世界をみごとに表現してくれました。
この公演は入場無料、整理券も不要でほぼ満席でした。
SPAC(静岡県舞台芸術センター)は、専用の劇場や稽古場を拠点として活動する日本で唯一の公立文化事業団です。芸術総監督は宮城聡です。
花博会場のガーデンパークで、6月4,5,6日の三日間野外芸術フェスタとして二つの演目が上演されました。会場は屋外ステージです。演目は「天守物語」と「SL-白鳥の湖まで-」で、私が見たのは「天守物語」です。泉鏡花の原作で幻想的な世界が展開されました。
一人の人物の台詞と動きを、語り手と動き手に分け、二人一役で演じられます。上演時間65分。入園料を払って入園すれば無料で観覧できるシステムです。
屋根のある屋外ステージですが、10㍍前後の強風と時折降る小雨がスタンドに舞い込んできました。
ストロボを使わなければ撮影は自由です。
静岡文化芸大講堂での公演でした。ステージは教室の半分程度のスペースしかありません。装置は上辺が斜めに切断された白いバックボードとその後ろのスクリーン。それと白いフロアだけ。伴奏はピアノ・チェロ・クラリネットの3人。
序曲が終わると客席後方からトゥリッドゥが歌いながら登場し、ステージに上がります。歌手たちの音量豊かな歌声が狭い講堂全体に朗々と響き渡ります。
このオペラはマスカーニが26歳の時に作曲して一躍有名になったものです。シチリアを舞台にして男女の愛と憎しみが激しく交錯する物語です。
1890年代から20世紀初頭にかけてオペラの新しいジャンルとして登場した「ヴェリズモ・オペラ」の代表作と言われています。「ヴェリズモ・オペラ」とは真実主義とか現実主義の傾向のオペラで、登場する人物は王侯貴族ではなく、庶民であり、日常の生活を時には暴力をともなった表現で描いています。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」でも絶叫や暴力のシーンがいくつかあり、最後は決闘による死で終わります。有名な間奏曲の後、ドラマは一挙に終幕に向かいます。
このような公演スタイルでオペラを気楽に身近で見ることができるのはうれしいことです。原語上演で日本語字幕付き。
演出はミラノ在住の井田邦明、指揮はマッテオ・ヘルファー。歌手たちは国内外で研修や出演の経歴を持つ中堅のメンバーでいずれも好演でした。
終演後、この公演の顧問を務められた文化芸大の高田副学長のご挨拶がありました。
浜松演劇鑑賞会第410回例会は劇団東演の「ハムレット」でした。おなじみのシーェクスピアの四大悲劇の一つです。「ハムレット」を観たのは何年ぶりのことでしょうか。前回いつ観たのか思いだせません。
今日の「ハムレット」はロシアのベリャコーヴィッチの翻案・演出・美術によるもので、従来の「ハムレット」とは大きく異なるお芝居でした。
近代的な音響と群舞で始まるオープニングから終幕まで一大スペクタクルでした。ステージは柱のように立ち並ぶ円柱だけ。柱の空洞は照明にも使われました。闇と光と様々な音響、スモークの中で周知のドラマが激しい動きと共に展開されます。小道具はほとんど使われません。決闘のシーンでも剣は登場しません。役者の演技でその場面を劇的に表現します。
登場人物が次々と狂気の世界に入り、滅びていく悲劇が迫力のある演技とテンポの速い展開で強烈な印象を残して幕は閉じられました。休憩を挟んで3時間10分の刺激的な舞台でした。
ハムレットを演じたのは南保大樹。かなり早い台詞回しでしたが、聞き取りやすい低音で熱演しました。
私が観たのはマチネーですが、今日24日は昼夜二回公演で役者の皆さんも大変でしょう。
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