2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
無料ブログはココログ

美術展

2018年11月 2日 (金)

常葉美術館 収蔵名品展

 1977年以来40年にわたって蒐集してきた美術品約560点の中から代表的な作品約60点を展示する展覧会です。
 主なコレクションは、①渡辺崋山とその弟子たちの作品 ②曾宮一念など近現代の作家たちの作品 です。

 出品目録が用意されていないので、正確にはわかりませんが、出品作品の半数以上が曾宮一念の作品と思われます。曾宮の学生時代の秀作から失明後の作品まで、彼の画業を振り返ることができます。

_20181102_0001_2

チラシ上段の大きい絵は、渡辺崋山〈西王母図〉
右端は、渡辺崋山〈蘆汀双鴨図〉
左端は、谷文晁〈秋景山水図〉

下段は3点とも、曾宮一念作。

常葉美術館は、菊川市半済1550。菊川市役所西の丘の上です。
車の場合は、北側の県道37号線から入ってください.南側からは入れません。

会期は11月25日(日)までです。

2018年10月 4日 (木)

西洋絵画の世界展:浜松市美術館

 山形の個人美術館 山寺後藤美術館のコレクション展です。山寺は松尾芭蕉が「奥の細道」で立ち寄った立石寺のことで、美術館はJR仙山線山寺駅を挟んで立石寺と対峙しています。17~19世紀のヨーロッパ絵画・・・宮廷絵画からバロック・ロココ、アカデミスムからバルビゾン派まで・・・と、アール・ヌーヴォー、陶板画などのコレクションのうち、今回は西洋絵画78点が出品されています。
第1章 神話・聖書・文学 18点
 聖母子や旧約聖書・文学に登場する人物や物語を主題とした絵画です。これらの作品の中には西洋絵画における風景画の初期の作品と考えられるいくつかの作品があります。雄大で美しい風景の中に人物が小さく描かれています。自然の風景の写実というよりも、理想世界を描いています。

第2章 美しき威厳 22点 撮影可

 この章は肖像画の世界です。貴族・貴婦人・少女などの肖像のほかに風俗画もあります。この章の作品は撮影可能です。

Img_2974_2  Img_2975
               ブーグロー <愛しの小鳥> 1867年

Img_2970  Img_2949
風景画の大家コンスタブルの      ラルジリエール<クードレイの肖像> 1704年頃
<少女と鳩(グルーズの模写)>

Img_2966  Img_2961
ラファエル前派の人気画家          ペクリュ<貴婦人と犬>
ミレイ<クラリッサ> 1887年

Img_2972_2
         バリエイ<夜会> 典型的な風俗画です

第3章 静物~見つめる 9点

 花・バラ・ザクロ・鹿・イノシシなど

第4章 風景と日々の営み 28点 19世紀半ばから後半の作品 撮影可

 ミレー、コロー、クールベなどおなじみの画家の作品がいろいろ。

Img_2982  Img_2984
ミレー<ポーリーヌ・オノの叔父      ミレー<庭にて> 1860-92年
ギョーム・ルミイの肖像> 1841年頃

Img_2980_2
              ユエ<春の朝> 1834年 充実したコレクションを楽しむことができました。キャプションが充実しているので読むのに時間がかかります。

10月6日(土)午後2時から静岡文化芸大小針由紀隆先生の講演があります。「アトリエから戸外へ 19世紀フランス風景画の進路」。定員50名。早めにお出かけください。

2018年9月 1日 (土)

名古屋ボストン美術館最終展

 1999年にオープンした名古屋ボストンが、開館20年で本家との契約の切れる2019年度末で閉館することになりました。今回の「ハピネス~明日の幸せを求めて」が最終展です。

 名古屋ボストンは名古屋の財界が中心になって財団を設立し、県や市の拠出金も得ながらこれまで運営してきました。開館当初を除いて赤字が累積して厳しい運営が続いていたこともあり、契約を更新しないことになりました。開館当初の契約では、展示される作品は本家ボストン所蔵のものに限られることや、名古屋側に出品作品を選ぶ権利がないことなどの厳しい条件があったことも、運営に支障があったものと思われます。

 今回の最終展にはボストンから74点が出品されています。ボストンが誇る日本美術の所蔵品の中から、曾我蕭白の〈琴棋書画図〉が初出品されています。もっとも注目される作品です。

_20180901_0006 _20180901_00071760年頃
修復前の画像で六曲一双の屏風となっています。
今回はオリジナルの襖の状態に修復されていました

第1章の 愛から生まれる幸せ~日常の情景~では親子や兄弟などを描いた作品が中心でした

  

_20180901_0005 _20180901_0004_2
ミレー〈編み物のお稽古〉  ルノワール〈ガンジー島の海辺の子
     1860年頃               どもたち〉1883年頃

 出品作品のうち約4割はアメリカ美術の作品です。ジム・ダインのハートの作品が11点でした。

_20180901_0008_2
  ジム・ダイン〈エル・エー・アイワークス〉 1982年

 これまで何度も通った名護やボストンの閉館は寂しいことです。
今回の展覧会は最終展としてはいささか地味で残念でした。
会期は10月8日までです。

2018年8月31日 (金)

「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」:名古屋市美術館

 「ミレーの会」のメンバーのうち9人で名古屋へ出かけました。名古屋市美術館で開催中の「至上の印象派展」は国立新美術館、福岡国立博物館で多くの入館者を集めて名古屋に巡回してきました。
 ビュールレ・コレクションはドイツからスイスに移住したビュールレの世界有数のプライベート・コレクションです。チューリッヒのビューレル邸で展示されていましたが、2020年オープン予定のチューリッヒ美術館新館に収蔵されることになり、この度の日本での公開になりました。
 ビュールレ・コレクションは約600点とされていますが、今回はその中から64点が出品されています。ビュールレの優れたコレクションは印象派とポスト印象派が中心で、関連してその前後の時代の作品も所蔵しています。

 今回の出品作品のうち、ゴッホ6・セザンヌ6・マネ4・モネ4・ルノワール4・ドガ4・ピカソ3・ピサロ3・ブラック3・ゴーギャン2・ドラクロワ2・シスレー2・ボナール2などそれぞれの画家について複数の作品があり、主題や年代による作風の違いなどを見ることができます。

ゴッホ

Photo Photo_2
  〈花咲くマロニエの枝〉  〈日没を背に種まく人〉1888年
   1890年           ミレーと浮世絵の影響
ゴッホの〈アニエールのセーヌ川にかかる橋〉の絵には煙を吐く蒸気船や鉄橋を渡る機関車が描かれていて私には新しい発見でした

この展覧会の目玉の作品

Photo_6
    ルノワール〈(可愛いイレーヌ)〉 1880年

Photo_8
   セザンヌ〈赤いチョッキの少年〉 1888-90年

同じ場所を描いているのですが・・・

Photo_9 Photo_10
カナール〈サンタ・マリア・   シニャック〈(サンタ・マリア・デッラ・
デッラ・サルーテ聖堂、      サルーテ聖堂)〉1905年
ヴェネツィア〉 1738-42年

モネ〈睡蓮の庭、緑の反映〉 1920-26年

Img_2817_2

2×4㍍の大作。最後の部屋に展示。この作品だけ撮影可。

  出品点数は少ないのですが、充実したコレクションで質の高い展覧会でした。会期は9月24日までです。

2018年8月30日 (木)

名古屋の美術館めぐり

 ミレーの会の美術館めぐりで名古屋へ出かけました。参加者9人。
最高気温が35.6℃を記録した猛暑の名古屋で、名古屋ボストン美術館「最終展」と、名古屋市美の「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」を観ました。

Img_2815 Img_2814
   開館以来20年、何度も通ったボストンです

Img_2819 Img_2818
  この奥が名古屋市美   モネ〈睡蓮の池、緑の反映〉
                   撮影可

美術館めぐりの後は名古屋一の居酒屋「大甚」へImg_2821 Img_2822
   4時開店前の行列        大甚

展覧会については後日アップします。

2018年8月24日 (金)

「岸田劉生展」:豊橋市美術博物館

 雨雲が垂れ込めて時折雨が落ちてくる中、車で豊橋へ向かいました。久しぶりの豊橋市美です。

 岸田劉生(1891-1929)は明治末~昭和初期にかけて日本の画壇で大きな存在だった画家です。38歳の若さで早世したため彼の画業はわずか20年です。
 今回の展覧会には劉生16歳の作品から最晩年の作品まで約90点。そのうち約半数が20代前半までの若い時の作品です。

 展示はⅠ風景画・初期 Ⅱ肖像画 Ⅲ麗子像 Ⅳ静物画 Ⅴ風景画 Ⅵ版画・日本画 という構成になっています。

 20年という短い画業の中で、劉生の描く絵は風景画にしても肖像画にしても刻々と作風が変わっていくことがよくわかります。印象派やゴッホ、セザンヌなどのポスト印象派の影響やデューラーなど北方ルネサンス、さらには中国の宋元の絵画の影響も見られます。

 劉生と言えば〈麗子像〉。今回は10点が出品されています。その中で最も早いのが1918年制作〈麗子肖像(麗子五歳之像)〉です。
チラシに使われている〈二人麗子図(童女髪飾図)〉は1枚の絵に麗子が二人描かれている珍しい作品です。顔などに比べて麗子の手が極端に小さく描かれています。

 肖像画・静物画・風景画いずれを観ても「上手い!」と思わず声が出てくる感じです。劉生の画業を俯瞰できる展覧会です。

会期は9月2日までです。

_20180824_0001_2
           〈二人麗子図〉1922年

5_20180824_0001_2 2_20180824_0001_2
〈麗子肖像(麗子五歳の像)〉  〈画家の妻〉1914年
  1918年

3_20180824_0001_2 4_20180824_0001_2
  〈道と電信柱〉1914年 〈静物-林檎三個、茶碗、ブリキ罐、匙〉
                  1920年

Img_2789 Img_2788
豊橋市役所    豊橋美術博物館

2018年8月23日 (木)

「近代美人画~描かれた女性たちに託された秘密」:平野美術館

 浜松市・平野美術館の特別展です。1878年から2014年まで120年余、明治・大正・昭和・平成の美人画46点が出品されています。
 明治期の月岡芳年・水野年方・梶田半古、明治期の挿絵画から始まる鏑木清方は大正から昭和まで5点、大正期を代表する竹久夢二は2点、昭和を代表する上村松園2点、伊東深水3点など日本画による美人画の代表的な画家の作品を観ることができます。
 そのほか、中村貞以・梶原緋佐子・北野恒富や浜松出身の野島青慈など。
 現存の画家ではもっとも若い田宮話子(1964~ )・國司華子(1964~ )や岡田眞治(1962~ )など。梅原幸雄(1950~ )の〈花明かり〉
は六曲一双369.0㌢の大作です。

 明治期の雑誌や小説の挿絵は当時人気のあった文芸作品の名場面をみごとに描き、読者を熱狂させたのでしょう。
 展覧会のサブタイトルに’描かれた女性たちに託された秘密’とありますが、これはそれぞれの作品に描かれた女性の様々な表情や化粧、衣裳、背景など1枚ごとに特色が有り、画家がその1枚に込めた思いが観る者に伝わってくることを意味しているのでしょう。

 なかなか見応えのある展覧会でした。会期は9月2日までです。

  平野美術館で12点の作品を観ることができますのでアクセスしてください。  http://www.hirano-museum.jp/annnai.html

_20180823_0001_0001_10
           上村松園 〈朝ぞら〉 1937年

2_20180823_0001_0001_2
      伊東深水 〈傘美人〉 1949年頃

2018年8月 7日 (火)

藤森照信展:秋野不矩美術館

 藤森照信は秋野不矩美術館の設計者です。美術館の開館20周年を記念して藤森の建築家としての成果を紹介する展覧会です。

これはなんでしょう?

Img_8017_2
       茶室〈望矩楼〉 2018年 屋外展示
 この展覧会のために設計された新作の茶室です。地元天竜の杉や桧が使われています。壁面の銅板の折り曲げには地元の人たちが協力しました。

Img_8019 Img_8003

Img_8009 Img_8014

 藤森照信は建築史家でしたが、1991年に建築家としてデビューしました。その後、自然素材を多く使ったユニークな建築作品を次々と生み出しています。その作品は国内にとどまらず、韓国・オーストラリアなど世界各地に広がっています。
 この展覧会では住宅・公共建築・茶室など藤森作品の写真・スケッチや自然素材の建築材見本などが出品されています。

 第2展示室は秋野不矩の作品9点が特別出品されています。
〈オリッサの寺院〉は縦122㌢横705㌢の大作ですが、この作品は美術館の開館を記念して秋野が制作し、寄贈した作品です。この年(1998年)秋野不矩は90歳でした。展示室の漆喰の壁面はまさに秋野のこの作品のために用意されたものです。 

 展覧会は8月4日に始まったばかりで、会期は9月17日までです。

続きを読む "藤森照信展:秋野不矩美術館" »

2018年8月 6日 (月)

「安野光雅のふしぎな絵本展」:静岡県立美術館

 安野光雅(1926~  )は画家、絵本作家、装幀家など幅広い分野で今も活躍しています。安野の故郷である津和野を訪ねたのは2015年秋のことでした。駅前に立派な安野光雅美術館があり、そこで安野の代表作の多くを観たのでした。

 今回の展覧会の出品作品はすべて津和野の美術館所蔵のもので、3年前に観たことがある作品です。

第1章 ふしぎな世界 「ふしぎなえ」 「さかさま」  「ふしぎなさーかす」 「もりのえほん」 「空想工房の絵本」の原画です。よくよく見て見ると現実にはあり得ないような不思議な世界が描かれています。

第2章 文字をたのしむ 「ABCの本 へそまがりのアルファベット」
「あいうえおの本」

第3章 科学のおはなし 「天動説の絵本 てんがうごいていたころのはなし」

第4章 数字とあそぼう 「かぞえてみよう」

 楽しくてふしぎな安野光雅ワールドを楽しんできました。精密に描かれた絵の謎解きには時間がかかります。

 会場では夏休み中の子どもたちの姿もありました。

Anno2_20180806_0001_2
            ふしぎな絵

Img_2655_2

Img_2652 Img_2652_2

Img_2654_2
            〈地獄の門〉 ロダン

新収蔵品展 県美が2017年度に新しく収蔵した作品の紹介展から

2_20180806_0001 _20180806_0001_2
〈Mt.Fuji #38 〉 石川直樹  〈富士山〉河合新蔵 1902年
2008年

会期は9月2日までです。

2018年8月 3日 (金)

「ヴラマンク展」:静岡市美

 ヴラマンク(1876-1958)は20世紀前半に活躍したフランスの画家、文筆家です。20世紀初頭にはマティス、ドランなどとともにフォービズムの旗手として知られました。
 田園風景などの風景画、花、静物画などを描き続けました。この展覧会には68点が出品されていますが、その中で町や村の雪景色が3分の1、花が数点あります。

 ヴラマンクは画業とともに文章による表現も重視して多くの著作を残しています。この展覧会では1枚1枚の絵の横に彼の文章を記したパネルが掲示されています。かなり長い文章もあるので丁寧に読んでいくと絵を見る方がおろそかになりそうです。また、混んでいる場合はパネルを読む人でかなり渋滞ができそうです。
 私が行ったのはオープン6日目の8月2日の昼でしたが、入場者は少なく閑散としていましたのでゆっくり読むことができました。
 展覧会としてはアピールするものが少なく地味な印象です。

 ’芸術家の作品は、彼の命の花である’ ’私は、空、樹木、雪、そして生命・・・に共感しているのである’ などなど。

 しっかりした構成と早い筆の運び、抑制された色調などで彼が暮らしてきた地の風景と、妻が活けた花などを美しく描いています。

Vo5_20180803_0001_0001_2
         〈冬の村の眺め〉 1930年頃

Vo4_20180803_0001_0001_2
       〈漁船の帰還、ブルターニュ〉 1947年

Vo3_20180803_0001_0001_2
  〈ヒナゲシの活けられた花瓶〉 1936-37年頃

Vo1_20180803_0001_0001 Vo2_20180803_0001
 会期は9月24日までです。

Img_2648 Img_2649

より以前の記事一覧