2017年6月
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美術展

2017年6月12日 (月)

再興第101回院展 浜松展:クリエート浜松

 浜松で2年ぶりの院展です。出品作品は66点。同人31点、入選35点、そのほかに前理事長故松尾敏男氏の作品2点が特別出品されています。
  同人の作品は那波多目功一、梅原幸雄、福王子一彦、宮廻正明などの重鎮をはじめ、伝統的な手法によ大作が多く豪華です。

 入選の35人の作品は若手による新しい傾向の日本画という印象が強く、日本美術院賞の2点、《憂いの街》と《道化》も同じです。

 入選者の内静岡県出身者は6名。そのうちの一人川島優は天竜区出身で今年1~3月に秋野不矩美術館で山田優との二人展を開きました。川島はまだ20代ですが、院展には2012年に初入選、2014年に院友に推挙されています。

 クリエート浜松で会期は22日まで。

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          〈駿河懸崖〉 小山 硬

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      特別出品 〈月輝く古都〉 松尾敏男

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          〈限界集落〉 前原満夫

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     〈雪夜(鬼の棲む画室〉 梅原幸雄

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ポスターの作品は《コロボックルの月》 同人 西田俊英

2017年6月 3日 (土)

「日本画 こころの京都」展:秋野不矩美術館

 京都府は京都の様々な情景を後世に伝えるために、京都を拠点とする100人の日本画家を選び、日本画「こころの京都百選」を制作しました。2013年のことです。今回の特別展ではその全100点を前後期に分けて展示しています。京都に居を構えて制作活動を続けた秋野不矩が京都を描いた作品も出品されています。

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   チラシの下の作品:清水信行《古都清信》 (後期)

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谷井俊英《京都駅・夜景》  図子光俊《火祭(鞍馬)》

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            西野陽一〈緋の花〉

 制作者の中には上村敦之・三輪晃久・畠中光亨などもいます。

 東寺・東福寺・清水寺・祇王寺・念仏寺などおなじみの寺院の風景や、丹後、山城など京都府全域の情景が描かれています。

 後期は6月18日(日)までです。

2017年5月26日 (金)

池口史子展:浜松市美術館

 池口史子(ちかこ)(1943~)は現在も活動を続けている女性画家です。東京芸大在学中に個展でデビュー。1992年《WHEAT POOLⅡ》で安井賞。2004年、《ワイン色のセーター》で損保ジャパン東郷青児美術館大賞。2012年、《深まる秋》で日本芸術院恩賜賞・芸術院賞を受賞、芸術院会員に。作家 堺屋太一氏夫人。

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            《深まる秋》2011年
 派手な色彩のサーカス小屋、電線を巻き取るドラム・・・そこにたたずむ一人の女性。静かな秋の情景です。

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     《ワイン色のセーター》2002/03年

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《WHEAT POOLⅡ》1990年  《赤いバックの花》2006年
レール際に立つ穀物倉庫

 65点の作品は大学生時代の1963年から2015年までほぼ半世紀にわたっています。題材は北米を舞台とした風景画、女性像、花などです。
 展覧会のサブタイトルは「-静寂のまなざし-」です。画面構成、色彩など一見静寂な描写ですが、それぞれの絵の前に立つと、その静けさの中から池口の主張が伝わってくる感じです。

 会期は6月3日(日)まで。 

2017年5月 7日 (日)

アルバレス・ブラボ写真展:静岡市美術館

 アルバレス・ブラボ(1902-2002)は20世紀を代表するメキシコの写真家です。大戦間から1990年代まで、モノクロの写真で人と風景とドキュメントを静かに表現してきました。今回の展覧会には彼の代表作を含む192点のモノクロプリントと資料が出品されています。

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     チラシにも使われている《夢想》1931年
一見何気なく撮った写真に見えますが、’夢想’している女性の写真を見る人は様々な夢想をするでしょう。

代表作2点

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   《眼の寓話》1931年     《舞踏家たちの娘》1933年

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《身をかがめた男たち》1934年  《リュウゼツランの上の空》
                      1974-76年

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《フリーダ・カーロ》1937年頃 《シリーズ〈内なる庭〉より》
フリーダ・カーロは20世紀    1995-97年 最晩年の作品
メキシコを代表する画家で
ブラボと交流がありました

 ドキュメントで社会事象をとらえても声高に自分の主張を展開する
ことはありませんでした。あくまでも静かに光を捉える作品を制作しました。192点の写真が何を訴えているのか・・・見る人の感性にゆだねられています。

 東京、名古屋と巡回して静岡が最後です。会期は28日まで。

2017年4月27日 (木)

「冨士と日本の名所」展:平野美術館

 出品されている41点のうち、半数には富士山が描かれています。
日本画13点 油彩画1点 浮世絵3点。富士山のほかに、嵐山・吉野山・奈良・霧島・木曽路・裏磐梯・蔵王・桜島など全国各地の名所を描いた作品があります。

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        横山大観《霊峰不二》1953年

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        木村圭吾《里の春》2011年

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        栗原幸彦《黎明不二》2012年
栗原は浜松出身で現在も北区滝沢で制作を続けています。

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 竹内栖鳳《夏景富嶽》    藤島武二《蔵王雪景》

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歌川広重「遠江浜名湖」   澁澤卿《晨暉秋影》

 中には狩野探幽の作品もありました。1671年の《富岳図》です。個人蔵ですが、かなり傷んでいます。浮世絵は広重2点と国貞、英泉各1点です。日本画では池田遙邨、福王子法林、片岡球子など。油彩画では藤島武二、高畠達四郎、鈴木信太郎など。

 富士山と全国各地の名所を絵で楽しめる展覧会です。

 会期は6月4日まで。

2017年4月18日 (火)

オルセーのナビ派展:三菱一号館美術館

 ナビ派とは・・・19世紀末のパリで前衛的な活動を行った若い芸術家のグループです。ボナール、ヴユイヤール、ドニ、ヴァロットンなどがゴーガンの影響を受け自分たちをナビ(予言者)と呼んで、印象派や後期印象派などとは違う新しい傾向の作品を制作しました。
 20世紀の芸術につながるナビ派は近年評価が高まっています。今回の展覧会にはオルセー美術館が誇るナビ派のコレクションから約80点が出品されています。
 ナビ派の作品がこれほどまとまって展示されるのは初めてで注目の展覧会です。

 以下の作品からナビ派の作品の特徴とされる①平面性 ②装飾性
③内面性(目に見えないものを描く) を感じていただければと思います。

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ゴーガン《〈黄色いキリスト〉のある自画像》 1890.91

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ボナール《格子柄の     ボナール《森の女性たち 白い水玉
ブラウス》 1892年      模様の服を着た女性》1890-91年

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ドニ《ミューズたち》1893年  ヴュイヤール《8角形の自画像》1890
                   年頃

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ヴァロットン《化粧台の   ヴァロットン《ボール》1899年
前のミシア》1898年

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ボナール《ランプの下の  リップル=ローナイ《花を持つ女性》
昼食》1898年         1891年

約80点の内 ドニ21点 ヴァロットン16点 ヴュイヤール16点
ボナール14点 ゴーガン2点 です。

アップした9点から新しい時代の流れを感じていただけたでしょうか。

東京駅丸の内南口から徒歩5分の三菱一号館美術館で5/21まで

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2017年4月 8日 (土)

大英自然史博物館展:国立科学博物館

 今年注目の展覧会です。ロンドンにある大英自然史博物館は収蔵品約8,000万点で入館者は毎年500万人を超えるとのこと。その博物館から貴重な標本や資料など370点が出品されています。

①非常にまじめな展覧会です。
②大変勉強になります。
③貴重な資料を興味深く観ることができます。
④館内で撮影できます。

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         始祖鳥:ロンドン標本
この個体だけは脳と三半規管が復元されています

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ガラスで作られたマダコの模型。19世紀後半この博物館のために超絶技巧で制作された。生きているときの色彩も忠実に表現

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日本からの世界的な標本 ㊧世界一大きいタカアシガニ
㊨輝安鉱 西条市市之川鉱山産出。大型の結晶が数多く付いた標本

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人類史に残る偽人類の頭骨と下顎骨=ピルトダウン人。1912年発見。1950年代に偽物と判明。頭骨は現代人、下顎骨は現在のオランウータンのもの。偽物を作ったのは発見者でした。

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31.5カラットのサファイア      呪われたアメジスト

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      ダーウィン「種の起源」自筆原稿

この展覧会では大英自然史博物館の設立にかかわった人物と業績の紹介、かかわりのある資料の展示やこの博物館の理念を明確に紹介するとともに、自然科学の発展に貢献した偉大な科学者の紹介など、文字通り「自然史」の重要なポイントを教えてくれます。

 3月18日に始まった展覧会ですが、学校の春休みということで平日でもかなりの混雑。博物館では長時間の行列を避けるために整理券方式を採用しました。受付で入場券を提示すると入場整理券をくれます。入場できる時間が15分刻みで印刷されています。入場時間まではフリーですから食事でも買い物でお花見でもできます。
昨年の「若冲展」で6時間以上も列に並んだような過酷なことはなくなります。

 私が観たのは4日(火)でした。東京着8時40分。科学博物館着は開館1分前の8時59分。さっそく入場整理券を受け取りました。
9:00-9:15でした。実際に入場したのは9時8分。春休みの終わりで親子連れも多かったのですが、この日は終日それほど混まないようでした。

2017年3月24日 (金)

夢二と京都の日本画:静岡市美

 岡山県出身の竹久夢二(1884-1934)が東京で出版物で活躍し人気を集めた後、初めて個展を開いたのが京都でした。1912年、夢二28歳の時です。その4年後、1916年~1918年京都に住みました。
 夢二が京都で生活し。活躍していた当時、京都画壇では竹内栖鳳、土田麦僊、上村松園らが活躍していました。

 この展覧会は第1章 夢二-京都滞在まで 第2章 京都の日本画①伝統と革新 第3章 京都の日本画 さまざまな美人画 第4章 夢二-大正から昭和へ という構成になっています。

 夢二の作品と資料約80点、日本画約40点、合わせて120点が出品されています。

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        夢二〈鴨東夜花〉大正後期

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     上村松園〈春光〉(部分)昭和戦前期

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夢二〈木に寄る女〉1914年頃   秋野不可矩〈紅裳〉1938年

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梶原緋佐子〈暮れゆく停留所〉  竹内栖鳳〈絵になる最初(下絵)〉
                     1913年 《重要文化財》
                     展示は前期のみ

 夢二と京都日本画壇の画家たちの作品を組み合わせた展覧会です。

 会期は26日(日)までです。

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                   エレベーター扉

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JR静岡駅下り電車から
見た静岡市美(中央 葵のマーク)

2017年3月23日 (木)

蜷川実花展:静岡県美

 蜷川実花は木村伊兵衛賞など数々の賞を受賞し、今や日本を代表する写真家であるばかりでなく、映画・広告・ファッションなど幅広い分野で大活躍しているアーティストです。
 その作品は極彩色の鮮烈なカラー=《蜷川カラー》で強い印象を与えます。
 出品作品は384点。10のエリアに分けて展示されています。エリアによっては撮影が許されています。多くの人がカメラを手にして「見る」よりも「撮る」ことに夢中になっていました。
 私も撮りました。2017_03230004_2
            〈Acid Boom〉2003年 伊豆の桜です

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            〈Flowers〉2015年

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        〈桜〉2011年 震災の年の春の桜
壁も床もすべて桜で覆い尽くされています

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         〈PANT A TREE〉2011年
目黒川の桜が川面に散る様子を2,3時間程度で取り切ったという

撮影できたのはここまでです。

 このあとは・・・セルフポートレイト、花火、アーテイスト・モデル・パフォーマーなどを題材とした作品など。

 最後は84人の俳優、タレント、アイドルを撮影した作品です。
 北川景子・柴崎コウ・大竹しのぶ・杏・東出昌大・岡田将生・向井理・矢沢永吉・北野武・長沢まさみ・・・など

 作品にはキャプションがまったくないので、目録を手にして一つずつ確認するしかありません。かなり時間がかかります。

 入館者は女性が多く、とりわけ若い女性が目立ちました。

 会期は26日まであと3日です。

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ロダン館で

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  ロダン〈地獄の門〉      〈考える人〉(小型)

2017年2月13日 (月)

特別展「山田優アントニ×川島優」:秋野不矩美術館

 浜松市出身の20代若手画家の展覧会です。山田は浜北区出身、川島は天竜区出身、いずれも浜松学芸高校から愛知県芸大から同大学院へ。山田は油画専攻、川島は日本画専攻です。二人の作品はすべて女性像ですが、作風はまったく異なります。

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       山田優アントニ 《rider》2016年

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             川島優 《Melt》 2016年

 山田は子どもの頃から描き続けてきた人の顔をモチーフに、様々な色彩で彼自身の記憶や感情、経験などを表現しています。

 川島の作品では山田と異なり、モノトーンで幾何学的な背景の中に感情表現に乏しい長髪の女性が描かれて見る者に強い印象を与えます。

 川島は日本画の分野で今もっとも注目されている気鋭の画家です。1988年生まれの川島は大学在学中の2012年、再興秋の院展で初入選。翌2013年には秋の院展で入選、さらに2014年、院展奨励賞を受け、院友に推挙されました。その年、損保ジャパン美術賞FACE展でグランプリを獲得し、作品《Toxic》は買い上げられました。その作品です。

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           川島優《Toxic》 2013年

 川島の作品はこのほかにも、豊橋市美術館、愛知県芸大その他に収蔵されています。

 注目の二人展は3月12日までです。

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