ローマ・イタリア歌劇団「ラ・ボエーム」
ローマ・イタリア歌劇団は特定の歌劇団専属のメンバーではなく、スポレート劇場を母体として歌手やオーケストラのメンバーを集めた混成の歌劇団です。演出はボンジョバンニ、指揮はマンドッツイ。演目はプッチーニの「ラ・ボエーム」です。プッチーニのオペラには「蝶々夫人」「トスカ」などがあります。この作品は1896年、トスカニーニの指揮で初演。
舞台は1830年代のパリ、カルチエ・ラタンの屋根裏部屋でボヘミアンの貧しい芸術家たちが暮らしています。その中の一人、詩人のロドルフォとお針子のミミの運命的な出会いから悲劇的な結末までが主題になっています。
ミミを演じたキアラ・モジーニは体格のいい歌手で一見して病に倒れる感じがしません。ミミの相手役ロドルフォのディステファノは小柄で見栄えがしません。いずれの歌手も美声で声量も特に問題はなかったと思います。
聴き所のアリアは、1幕ロドルフォのアリア「私の冷たい手を」、ミミのアリア「私の名はミミ」。3幕ミミのアリア「あなたの愛の声に呼ばれて出た家に」。二重唱4幕ロドルフォとマルチェッロ「ああミミ、君はもう戻ってこない」、など。
装置はミラノ・スカラ座のフルマーニの制作によるものでこのオペラの雰囲気を良く出していてみごとでした。
正味1時間45分、休憩2回を含めて2時間半、集中して楽しく観ることができました。
浜松では年に2回程度しかない貴重なオペラ公演でした。浜松アクトシティ大ホールで6月29日。
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