充実した内容の「安田靫彦展」
上野で若冲展を観た後竹橋に向かいました。お堀端の東京国立近代美術館です。
安田靫彦(1884-1978)の大回顧展で、初期から晩年までの約80点余が出品されています。
靫彦は歴史画の大家として知られていますが、15歳の時に描いた〈木曾義仲図〉ですでにその片鱗を見ることができます。靫彦の特長である・美しい線・澄んだ色・むらのない構図
は10代にして日本画家として完成の域に近いと思わせるみごとな作品です。
靫彦の代表作で歴史画の傑作とされる〈黄瀬川陣〉=重要文化財も出品されています。56-57歳。
二人の顔の表情はその後の運命を象徴しているように見えると言われています。展覧会のチラシに顔のクローズアップがあります。
歴史上の人物画像です
〈夢殿〉:28歳
東京国立近代美術館では靫彦展と並行してコレクション展が開かれています。2-4階の展示室を使う大規模な展覧会で見応えがありました。重文だけで次の6点です。
岸田劉生〈道路と土手と塀(切通之写生〉
川合玉堂〈行く春〉
菱田春草〈王昭君〉
〃 〈賢首菩薩〉
中村彝 〈エロシェンコ氏の像〉
萬鐵五郎〈裸体美人〉
二つの展覧会は5月15日(日)までです。
今日の若冲展は昨日よりも混んで、11時頃からは200分待ちだったようです。外で立ったまま3時間以上は大変です。
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