相国寺・承天閣美術館「伊藤若冲と琳派の世界」展
今回の2日間の美術館巡りの旅では5つの美術館で6つの美術展を見ました。その中で最も印象に残ったのは承天閣美術館でした。
相国寺は将軍義満によって創建された名刹で金閣寺や銀閣寺も配下に置いています。京都御所の北で、同志社大学の東隣りに位置しています。承天閣美術館は2007年に改装された立派な美術館です。
収蔵品は国宝5点、重文144点などまさに宝の山です。この美術館には金閣寺や銀閣寺所蔵の美術品も展示されています。
今年は琳派400年、若冲生誕300年を記念して京都でも各所で記念展が開かれています。
現在開催中の特別展は「「伊藤若冲と琳派の世界」展です。若冲は相国寺の大典和尚と深いつながりがあり、代表作の〈動植綵絵〉30幅を相国寺に寄進しています。生前墓もあります。
出品されている若冲の作品は屏風や軸など約20点と鹿苑寺(金閣寺)大書院旧障壁画34面、貼付3点などという豪華さです。若冲の作品を一度にこれだけ見ることができる機会はめったにありません。
若冲だけではありません。琳派の祖の一人、俵屋宗達の〈奥の細道図屏風〉(重文)六曲一双の右隻が出品されています。みごとな色と造形・・・まさに琳派の始まりにふさわしい
名画です。
左隻 右隻(7/17まで)
ところが・・・
左右を入れ替えてみても、絵は左右がつながって1枚の絵になるから不思議です。
左隻は7月18日からの展示です。俵屋宗達は他にも2点、尾形光琳2点、酒井抱一3点。
赤楽茶碗
工芸では野々村仁清の茶碗や香合など8点、尾形乾山の12点。
文字通り「伊藤若冲と琳派の世界」が広がっています。午前中の京都市美術館は会館前から長い列ができていて、入場すると雑踏の中をあるく状態でしたが、この承天閣美術館
ではゆったりと鑑賞することができました。時間をかけて若冲と琳派の世界をゆっくりと味わうといいと思います。
お薦めの美術館です。
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