加山又造展:秋野不矩美術館
浜松まつり二日目は雨のためわが町では凧揚げと夜の子どもの練りは中止になりました。昨日の初日は昼間の凧揚げ会場と夜の町内初練りで約16㎞歩きました。JRでは浜松から磐田と袋井の中間までの距離になります。
夜の練りまでの間に時間ができたので天竜区の秋野不矩美術館へ。午前10時過ぎに入りましたがすでにかなりの人でした。11時頃には駐車場はほぼ満車。3日の午後はかなりの混雑だったということです。この美術館がこれだけの入館者を迎えるというのは何年ぶりのことでしょうか。
特別展としての加山又造展にはそれだけの魅力がありました。
加山又造(1927-2004年)は戦後を代表する日本画家です。幼少時から画才を発揮した加山は、東京美術学校を卒業後「創造美術」に作品参加し、その後改組された「創画会」で秋野不矩などと共に活躍します。今回の特別展は秋野との縁があって開かれたものです。
加山は没する前年の2004年に文化勲章を受章しています。
今回の展覧会には大作から小品まで約50点が出品されています。
〈淡月〉1996年 加山は京都祇園の枝垂れ桜をよく描いたとのことです。今回の展覧会のポスターやチラシに登場する美しい絵です。4曲1隻屏風。横375.5。
〈若い白い馬〉1950年・23歳。東京美術学校卒業間もなくの頃の作品です。西洋美術の強い影響を受けたことがわかります
加山は牛・馬・象・ひょうや鳥などの動物を描いた作品を多く残しています。
〈紅鶴〉1957年・30歳 フラミンゴはため息が出るほど面白い!と。
猫:加山は大の猫好きでした
風景:特に冬の自然を愛し、多くの作品を残しました
版画:30代前半から取り組み始め、装飾的な作品を多く制作しています
雑誌の表紙:「野鳥」「中央公論」などの表紙
動物や鳥、猫などを描いても1枚1枚構成や色遣い、筆遣いなどに創意工夫があります。
伝統的な日本画の技法を基本にしながら常に確信を求めて来たことがよくわかります。今回のサブタイトルは「伝統と革新の日本画」です。装飾性豊かな加山の作品に魅了される展覧会です。
会期は6月7日(日)までです。ぜひどうぞ。
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