磐田の貴重な文化財2点:「二条亭行幸の図」&「拾遺手鑑」
磐田市歴史文書館(磐田市役所竜洋支所二階)で磐田市が所有する貴重な文化財の展示が行われています。幕臣の松岡家に伝わった文化財が松岡霊社に奉納され、さらに平成23年磐田市に寄贈されました。全100余点の中から今回は2点が展示されています。
「二条亭行幸の図」
色鮮やかで長大な二巻の絵巻です。全長は20㍍以上あるでしょうか。(写真は許可を得て撮影しました)
ガラスケースの中に二巻の実物が展示されており、全巻はコピーで紹介されています。
㊧:画面中央上段が巻頭で、二条城が描かれています。行列の先頭が城内に入るところです。
㊨:後水尾天皇の御鳳輦。将軍家光の牛車に続いて有力大名の行列が続き、50人の楽人、20人の隼人の先導の後にこの御鳳輦が行きます。
「二条亭行幸の図」は、江戸初期の寛永3年に後水尾天皇が将軍家光と大御所秀忠のもとへ行幸された時の行列絵巻です。この行列は’徳川政権を確立した大デモンストレーション’と考えられます。 絵巻に描かれた人物をカウントすると1200人以上になるとのことです。
このような絵巻は古活字版・古活字版覆刻製版・写本の形式で数多く流布されているとのことです。今回展示されているのは写本の一つです。
この絵巻を通じて権勢を誇った徳川の威力をうかがい知ることができます。
「拾遺手鑑」
「手鑑」とは、いにしえの名筆の書を切り取った古筆切を観賞用に
貼ったものです。手鑑の中には「翰墨城」(MOA美術館)のような国宝もあります。
今回出品の「拾遺手鑑」は折り帖と呼ばれる形式で38枚の台紙が綴られており、表裏で96葉の手跡が収められています。
貴重な文化財の展示です。会期は8月29日まで(土日休館)。どうぞお出かけください。
このレポートを書くに当たって会場でいただいたパンフレットを参考にさせていただきました。
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