マリボール国立歌劇場「カルメン」②
マリボール国立歌劇場はスロヴェニアにあります。スロヴェニアは旧ユーゴスラヴィアの一部で、オーストリアやイタリアと国境を接しています。
今回は「カルメン」1曲で、6月7日から7月2日まで札幌から福岡まで21回の日本縦断引っ越し公演です。
カルメン、ドン・ホセ、エスカミーリョなどはダブルあるいはトリプルキャストです。
浜松では…カルメン=新進で人気上昇中と言われる美貌のヴォルコヴァ、ドン・ホセ=フェルナンデス、エスカミーリョ=ベロボでした。
カルメン役のヴォルコヴァは「自由に生き、自由に死ぬ」カルメンをみごとに演じました。美貌と美声でますます人気が出るでしょう。ドン・ホセ役のフェルナンデスは頭髪の薄い「おじさん」です。カルメンの心を引きつけるにはやや魅力に欠けるかもしれません。エスカミーリョ役のベロボは黒人歌手で同道とした体躯で美声です。
ミカエラ役のイヴァノヴァはかなり小柄で誠実なミカエラを好演していました。
スニガ役のピヴォバロフ(バス)は大変な声量で、ホール全体に朗々と響き渡りました。
曲全体におなじみの名曲がいくつも登場する「カルメン」ですが、私が特に好きなのは第1幕の前奏曲、第1幕のカルメンの「ハバネラ〈恋は野の鳥〉」、第2幕のホセの歌う花の歌「おまえが投げたこの花は」です。
今回の演出では4幕の最終章、ステージでホセがカルメンを刺し殺す場面で、背景の闘牛場ではホセの恋敵エスカミーリョが牛の角で刺し殺されるという悲劇的な最後が暗示されていました。
舞台は比較的シンプルで2幕以降は静止映像がバックに使われるなど引っ越し公演には都合のいい設計になっていたように思います。
今回の公演チケットで初めて「シニア席」が用意されました。価格は3000円で座席は当日指定です。SS席14,000円、S席12,000円、A席9,000円、B席7,000円ですからかなり安い価格設定です。座席購入が遅れてSS席でいい席がなかったこともあってシニア席(70歳以上)を購入しました。当日開場5時45分の30分前、5時15分から座席指定券との交換でした。4時半に行ったところすでに30人以上の列でした。45分待って手にした座席はA席でした。
会員割引2700円のチケットで12,000円の座席から「カルメン」を堪能しました。
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