富士山県民講座「富士山文化と鷹狩」
富士山が世界文化遺産に登録されたのを記念して県が主催した講座です。県内東中西3カ所のうち、西部では9月に予定されていたのですが、台風の接近によって順延されていました。
会場は静岡文化芸大で講師は毎週授業でお世話になっている二本松康宏先生です。
最初に県職員から世界文化遺産登録の取り組みのついて説明がありました。
二本松先生の演題は「富士山文化と鷹狩」です。伝承文学がご専門の先生は鷹狩についても研究されており、各地で「放鷹術」の実演と講演の会を主催されています。
この日の講演は日本における鷹狩の歴史から始まり、世界の鷹狩についての紹介もありました。
日本では古墳時代の埴輪に鷹匠埴輪があること、延暦年間に「鷹狩禁止令」が出されたこと、伊勢物語や源氏物語に鷹狩の記述があることなどの説明がありました。
源頼朝の富士の巻き狩りについて、二本松先生はこれが鷹狩りであるとする説について以前は否定的であったが、最近は肯定する考え方に変わりつつあることを明らかにされました。
富士山との関係については、古文書に鷹を放して繁殖させたなどの記述があるとのことです。
日本の鷹狩りは単なる狩猟ではなく、天下を統治する者だけが催すことができたということで、権力の象徴であったということです。
2010年11月に浜松城公園で行われた諏訪流放鷹術の実演の様子はこのブログの2010年11月29日にアップしてありますのでごらんください。
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