ターナー展:都美術館
イギリス最高の画家とされるターナーの大回顧展を見ました。油彩画30点以上のほか水彩画やスケッチなど110点が出品されています。すべてテート美術館(ロンドン)の収蔵品です。
ターナーは1775年生まれ…初期の作品は彼の20代前半のものです。当時イギリス各地を旅して風景画を制作していました。ターナーと言えば風景画。初期には水彩で絵になる風景を描写していました。
40代になってからターナーは何度かイタリアを旅して、イタリアの文化、風土、風景に憧れ多くの作品を描いています。
〈ヴァティカンから望むローマ、ラ・フォルナーリを伴って回廊装飾のための絵を準備するラファエロ〉 1820年 177×335の大作です。
50代を迎えた頃から光と大気を描くことをテーマとして、もやがかかった大気の中に輪郭のない物が溶け込んでいるような画風の絵を描くようになりました。
〈レグルス〉1828年 陽光で失明したレグルスが見たであろうまばゆい太陽の光を描いています。光の表現にロランなどとは違う独自の工夫が見られます。
〈チャイルド・ハロルドの巡礼-イタリア〉 1832年
大きな松、霞む遠景などロランに近い風景を描きながらその中に
ハロルドのドラマが展開されています。
海を愛したターナーは数多くの港や船などの絵を残しています。
おなじみの蒸気機関車の絵は今回出品されていません。
風景画の題材はイギリスだけでなく,ヴェニス・ナポリ・ローマなどイタリア各地、パリなどフランス、スイス、ドイツなどヨーロッパ各地に及んでいます。
作品の約半数は水彩画で、淡く落ち着いた表現に心が安らぎます。
風景画の巨匠ターナーの名作を堪能できる展覧会です。
11月13日、正午からの会合の前に大急ぎで見ました。
会期は12月18日までです。
展覧会公式HP http://www.turner2013-14.jp/
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