あいちトリエンナーレ2013 名古屋会場①
9月4日の岡崎会場に続いて今回は名古屋市中心部での展示を観ました。静岡文化芸大聴講生の仲間11人のメンバーーです。
名古屋会場は①愛知芸術文化センター ②名古屋市美術館 ③長者町会場 ④納屋橋会場 の四つがあります。午前中に愛知芸術文化センター、午後に納屋橋と市美術館を観ました。長者町会場を観る時間はありませんでしたので今回はパス。
今回のテーマは”Awakening 揺れる大地 われわれはどこに立っているのか 場所、記憶、そして復活”です。3,11から2年半…被災の状況をストレートに伝える作品もあれば、復興・復活を目指す作品など、122組の現代アーティストがこのテーマに基づいて多様な手段で様々な表現をしています。
愛知芸術文化センター
ヤノべケンジ
〈サン・チャイルド〉
㊧:〈サン・チャイルド №2〉 オアシス21からセンターB2に入ったところにあります。福島の復興を願い、未来へと立ち向かう意思と希望を込めた作品です
㊨:〈ウルトラ・サン・チャイルド〉 新しい作品。巨大な作品なので頭部だけ
〈太陽の結婚式〉
㊧:〈太陽の教会〉 実際に結婚式が行われます。マチスのリトグラフやヒビートたけしの作品も使われています。
㊨:〈クイーン・マンマ〉
ヤノベ曰く「この状況に打ち勝つためには恥ずかしいぐらいポジティブなものを提示しなければダメだ」
その言葉の通り、広大なスペースを使って巨大で派手な作品が数多く出品されています。
㊧:ソン・ドン〈貧者の智恵 借権園〉
㊨:岡本信次郎〈ころがるさくら・東京大空襲〉
㊧:青野文昭〈なおす・代用・合体・侵入・連置〉 被災地石巻で収拾した自動車の復元
㊨:ソ・ミンジョン 〈ある時点の総体〉
宮本佳明の福島原発にかかわる作品
㊧:愛知芸術文化センター平面設計図の上に福島第一原発の建屋の図をのせたもの(赤い部分)
㊨:福島原発第一神社
ダン・ヴェエルジョブスキーの〈ドローイング〉
11階展望回廊のガラス全面を使っています。
左はテレビ塔、右はオアアシス21がバックに見えています。
以上は画像で紹介できる一部です。
予約して入場した平田五郎の彫刻〈Mind Space 積み木の家〉はすべて蝋で作り上げた3階の中に1人ずつ入っていきます。わずか50㎝程度の入口から苦労して3階まで。ズボンなどには蝋が付着します。3階のなんとも言えない黄色みを帯びた明かりに救われました。
現代アートは一見わかりにくく、とっつきにくいという先入観があります。今回の数多くの作品も作者が何を表現し、何を主張しているのかわからないと感じるものがかなりあります。
観る人の主観、観る人の感性で自分で受け止めるしかないのではないかと思います。多様な表現法、多彩な技術は観ていて飽きることはありません。
全体を通じて震災と原発からの復活への思いが伝わってきました。
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