大学での桂文治落語会
静岡文化芸術大学の学生が企画して開催する落語会は今年で5回目。毎年高座に上がっている桂平治が昨年9月に第十一代桂文治を襲名して初めて登場しました。
開場後間もなく大学の和太鼓同好会による太鼓演奏と、インドネシアの青銅製打楽器ガムランを演奏するアンサンブルによるバリ島の音楽演奏がありました。
続いて磯田道史准教授によるプレトーク。「落語の先駆者を語る」という演題で20分間、落語家顔負けの巧みな話術で露の五郎兵衛、米沢彦八、鹿野武左衛門を古文書資料を配付して紹介されました。
次いで文治師匠が武蔵名物の出囃子で登場。30分間にわたって
抱腹絶倒のマクラを展開しました。
米丸師匠や先代文治、小さんなどの名人のエピソードなどを紹介しながらのみごとな技でした。
さて本番の演目はまず「禁酒番屋」でした。徳利に入れたお酒を水カステラ、油とごまかして番屋を突破しようとしますが見破られて飲まれてしまいます。
最後に仕返しのために用意したのはおしっこです。酔っ払ったお役人がこれを飲んでしょんべんではないかと怒るのですが、酒屋の丁稚ははじめからしょんべんだと言ったと主張します。お役人が「正直者!」と言ってオチになります。酒を飲みたい番屋のお役人と酒屋の丁稚のやりとりが絶妙に展開されます。
休憩の後は「青菜」でした。隠居とその奥方との軽妙なやりとりに感心した植木屋が自宅でそれを真似して失敗する滑稽な話です。
お酒を飲む仕草、焼いた鰯を食べる技、さすがにみごとで感心しました。
前売り券は完売で満場の客は文治師匠の落語に堪能しました。
実行委員会の学生たちは企画から、チケット販売、受付などのすべてを担当して勉強になったことと思います。
楽しい落語会でした。
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