「夭折の陶芸家 中野和馬という男」展
2009年9月に43歳で急逝した中野和馬の個展です。中野は島田市(旧・金谷町猪土居)出身で、島田高校OBです。大学卒業後ビジネスマンになりますが、間もなく退職して陶芸の道に。
デンマークで陶芸を学び、帰国後独立して静岡県内で陶芸家としての制作活動を続けました。
この展覧会では20代半ばの作品に始まって70点余の作品と、彼が収集したコレクション11点が出品されています。
初期の作品はアマチュア陶芸家の作品に近い素朴な作風です。その後作風は歳とともに大きく変わっていきます。独特の三角皿やプロペラ型の皿、織部焼、タマゴッチ風の卵型のオブジェ、大壺、深鉢などヴァラエティに富んだ作品を見ることができます。
陶器は使って初めてその良さがわかると主張した作者の考えを生かして、展示されている作品のいくつかには花が生けてあります。会場では華道とのコラボレーションが行われています。
また、彼の制作した茶器でお茶をいただくという呈茶コーナーもあり、彼の作品を実感することができます。
会場では中野和馬と同郷であり、島田高校時代の恩師である鈴木善彦さん(静岡文化芸大理事・元県教育長)の姿もありました。
駿府博物館で 5月26日まで
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