柳澤紀子展-転生の渚-:浜松市美術館
浜松出身のアーティスト柳澤紀子の個展です。平野美術館との共同開催で、市美術館では最新作を含む近年の作品、平野美術館では初期の作品を中心として展示されています。
51点の作品はエッチングを中心にアクアチント、メゾチント、手彩色の手法による作品、版画などのミクストメディアによる作品など多様な手法で制作されています。大半は雁皮紙や和紙が用いられています。
主題は原発、自然破壊、戦争、自然災害など人類が直面している現代的な課題が多く、それらをほとんど顔を見せない人、漂う舟、日本オオカミ、鹿、犬、樹木、アンモナイトの化石、水などを空間に配置することによって表現しています。原発とわかる建物も描かれています。3.11を意識した昨年の新作《転生の渚》がこの個展のサブタイトルになっています。
「水邊の庭」シリーズが15点、「Pathos」シリーズが5点などいくつかのシリーズの連作で構成されています。
一見してそれそれの作品の主題を明確に把握するのはなかなか難しいと思います。見る人の主観で感じるしかないでしょう。
私が見たのは3月1日でした。金曜日の2時からは学芸員によるギャラリートークがあるということで急いで入館しました。トークが始まった時聴いていたのは私と家内の二人だけ。そのうち数人になりましたが寂しい館内でした。
トークを聴いて初めてわかったことが多く、予備知識なしで見るとわかりにくいと思いました。
会期は両会場とも3月31日までです。
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