奈良岡朋子83歳の熱演「カミサマの恋」:劇団民芸
「カミサマ」とは津軽地方の民間祈祷者のことです。地域の人々からの様々な相談に応じて、対話しながらアドバイスします。嫁と姑の問題、息子の嫁の心配、離婚の相談など。相談を受けてカミサマの声を伝えるのが奈良岡朋子演じる道子(80歳)です。
次々と訪ねてくる相談者は村人だけでなく東京の人もいます。カミサマの声で悩みは解決していきます。
最後は久しぶりに帰って来た里子の息子をめぐって道子自身の過去も明らかにされます。
久しぶりに舞台で見た奈良岡朋子は83歳です。とてもその歳には見えない軽快な体の動き…走ったり、飛び跳ねたり、体育座りをしたり。2時間余のお芝居を休憩なしで演じました。さすがです。
台詞は津軽弁で語られます。奈良岡朋子は戦時中に津軽での生活体験があり、津軽弁を自在に使っています。
外には雪が積もっている冬の津軽。舞台中央に祭壇とその両側に竜宮様。前面は応接セットが配置されています。
作者の畑澤聖悟は現役の青森県立高校教師です。高校演劇部顧問として多くの脚本を書き、演出しているほか、弘前で劇団を創設して活動しています。
浜松アクトシティ大ホールのかなり後ろの席でしたのでせりふが聞こえにくくて感動がしっかり伝わってこなかったのは残念でした。
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