晩秋の出雲路の旅 ③足立美術館
足立美術館を訪ねたのは約20年ぶりのことです。1970年に開館したこの美術館は「庭園も一幅の絵画である」という創設者・足立全康の言葉が全てを表していると言っても過言ではありません。
美術館の入館者を見ると、展示されている日本画の名画を鑑賞するよりも、美しい庭園のすばらしさに驚嘆している様子がよくわかります。観光バスが次々と発着して団体客が出入りしていました。
展覧会
11月2日の展覧会は、秋の特別展示が「横山大観名品選」、秋季特別展が「榊原紫峰とその仲間たち」でした。
足立美術館が所蔵している大観の作品は約120点を数えます。四季に応じて特別展示を開き、その季節にふさわしい作品を展示しています。
今回の目玉は大作《紅葉》です。そのほかに《鼬》《蓬莱山》《霊峰四趣・夏》など16点が出品されています。大観の代表作である《雨霽る》や《無我》は出品されていませんでした。
特別展の「榊原紫峰とその仲間たち」では紫峰の《青梅》や《秋草》《梅花群禽》など39点のほか、小野竹喬、土田麦僊、村上華岳の作品19点。いずれもこの美術館のコレクションです。
すばらしいコレクション展ですが展示スペースの観覧者は少なく、ゆったりと観ることができました。
新館では再興第97回院展開催中で大観や紫峰とは違う新しい日本画の秀作を観ることができました。
《庭園も一幅の絵画》
左の画像のはるか右奥に滝があります。ポンプで汲み上げた水を落としています。(㊨)
5万坪に及ぶ大庭園ですが、この広い庭園に木の葉1枚落ちていません。
「庭園日本一」はアメリカの「ジャーナル・オブ・ジャパン・ガーデニング」誌が毎年選ぶ日本庭園ランキングで2003年から2011年まで9年連続で日本一に輝いています。
往路は山陰本線安来駅から美術館までの無料シャトルバス、帰路は米子駅までのシャトルバスを利用しました。
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