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2012年10月28日 (日)

レーピン展:浜松市美術館

 レーピン(1844-1930)はロシアの国民的画家で、ロシア革命前後を生きて当時のロシア社会の様相を描くとともに、歴史画、肖像画などでも優れた大作を数多く残しています。リアリズムに徹した彼の作品は卓越した描写力で対象に迫り、観る人に強烈な印象を与えます。

歴史画

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            《皇女ソフィア》1879年

  皇女ソフィア(1657-1704)は幼い弟の摂政として実権を握っていましたが、やがて異母弟によって修道院に幽閉されます。銃兵隊がソフィアを擁立して企てたクーデターは失敗しました。画面でソフィアの右側に見えるのは処刑された兵士です。怒りに燃えるソフィアを召使いがおびえた顔で見ています。憤怒の表情のソフィアを子細に描いています。震えるほどの恐怖が伝わってくる作品です。

初期の代表作

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   《ヴォルガの船曳き》 1870年 
 この作品は横281㎝の大作で国立ロシア美術館に所蔵されています。今回は
この作品ではなく習作やデッサンが出品されています。
 それらの作品からレーピンが過酷な労働を強いられている労働者に目を向け、その姿を忠実に描こうとしていることがわかります。

肖像画

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《作曲家モデスト・ムソルグスキーの肖像》        《文豪レフ・トルストイの肖像》

㊧:うつろな目、赤い鼻…アルコール中毒のムソルグスキーを隠すことなく忠実に描いています。ムソルグスキーはこの絵が完成した10日ほど後に亡くなりました。日本の小学校の音楽室にこの絵が掲げられていたのを見た記憶がありませんか?

 このほかにも肖像画は多数ありますが、いずれもモデルの内面に迫る誠実な描写で誠にみごとな作品です。

《老女の肖像》はエルミタージュ美術館にあるレンブラントの作品を忠実に模写したものです。今年名古屋市美術館で見た「大エルミタージュ美術館展」に出品されていたレンブラントの原画を思わせるみごとな模写でした。

 群衆を描いた作品では大画面の隅々まで忠実、正確に描いています。

家族の肖像

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㊧:《休息 妻ヴェーラ・レーピナの肖像》 
 ソファーに座ってモデルを務めている間に眠ってしまったレーピン夫人です。下絵には目を開けている顔が描かれていました。手の表情に注目です。 

㊨:《あぜ道にて-あぜ道を歩くヴェーラ・レーピナと子どもたち》 
印象派の趣のこの絵は明るく穏やかで、会場の中でこの絵に出会うとホッとします。

 今回は国立トレチャコフ美術館所蔵の80点が出品されています。浜松市美術館としては久しぶりの力の入った特別展です。近代ロシアの美術を代表するレーピンの作品を初期から晩年まで5期に分けて展示し、彼の画業の全容が把握できる内容になっています。

 ただし、残念ながら展示スペースが狭いため、姫路・神奈川会場で展示される作品のうち20点は浜松では展示されていません。

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12月24日までです。

      

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