「風の記憶 山本一樹展」:浜松市美術館
鉄、真鍮、銅、アルミなどの金属を加工して心象風景を表現した37点の作品が出品されています。
子どもの頃の原風景から始まって、ギリシャ、イタリアに旅した時の心象風景やスコットランド、手塩原野の風景などいずれも風の記憶を独自の感性で表現しています。
鉄を鍛え、削り、溶接し…ビデオで紹介される制作現場はまさに「工場」です。東京芸大で鍛金を学んだ作者はその後風に吹かれて動く作品を制作してきました。大阪日航ホテルや大阪地下鉄梅田駅など全国各地に30代に制作したこのようなモニュメントがあります。
硬く冷たい金属素材を使って、風を主題とする心の安らぐ心象風景を表現している作品に感動しました。時には強く時にはそよそよと吹く風の音を感じさせるような会場でした。
山本一樹さんはは2005年静岡文化芸大デザイン学部生産造形学科助教授、2009年から教授を務めています。浜松での7年間に造形デザインで活躍する学生を育てるなど地域に貢献されています。
4月29日には会場で山本教授をお見かけしました。
なお、2階展示室では「美人画と江戸の暮らし~浮世絵の世界」展が開かれています。
館所蔵の浮世絵59点は歌麿、豊国、国芳、広重などの作品です。
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