吉祥文様の起源 めでたつくし:平野美術館
新年間もない展覧会らしい企画です。日本人にとって吉祥とされる図柄を様々な分野から紹介しています。
その吉祥模様とは…牡丹・富士・龍・松・鯉・蓬莱山・宝船・七福神・兎・高砂などなど。
江戸時代初期の閨秀画家清原雪信(狩野探幽の姪と探幽の門下四天王の一人久隅守景の娘)の《大黒恵比寿弁財天天舞之図》から現代の伊藤髟耳の《寅》(2008年)まで50点が出品されています。
江戸時代では渓斎英泉や河鍋暁斎、歌川直久など。明治以降では横山大観(2点)、竹内栖鳳(6点)や下村観山の教えを受けた木村武山のほか、堂本印象、現存の栗原幸彦(浜松出身)、藤田時彦などのほかに、中央画壇で認められず奄美大島に渡って制作を続け、没後脚光を浴びた田中一村など多彩な顔ぶれです。
木村武山の《白梅矮鶏紅梅鴛鴦図》や栗原幸彦が白い牡丹を描いた《妖宴》などはみごとでした。(チラシ参照9
吉祥を描いたそれぞれの作品からおめでたい雰囲気が伝わってくる、気持ちのいい展覧会でした。
浜松市中区の平野美術館で3月18日まで
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