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2011年12月10日 (土)

「ゴヤ -光と影」展

 40年ぶりに日本で開かれた本格的なゴヤ展です。前回は1971年、同じく国立西洋美術館で開催されました。このときは《裸のマハ》と《着衣のマハ》が2枚並べて展示されるという豪華版で興奮したのをいまだに覚えています。1999年春にはプラド美術館でこの2枚を見ることができました。

 今回の目玉はなんと言ってもまず《着衣のマハ》です。

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 見る人(男)を誘うような眼差し、やや挑発的に見えるポーズなど、《裸のマハ》とほぼ同じですが、《着衣のマハ》の方が簡潔に描かれています。よくよく見ると左右の視線がわずかにずれていたり、布やレースも少し変更されています。
 それにしてもほぼ同じ絵を裸と着衣で描き分けたのはなぜでしょうか。展覧会の図録によると、19世紀初めに、《裸のマハ》の所有者であったゴドイが自宅を改造した時に、《裸のマハ》を隠すために急遽制作させたのではないかとしています。2枚のマハは1808年から15年までわいせつな絵画として異端審問におり押収されていたという来歴があります。

 今回の展覧会にはプラド美術館所蔵の油彩25点、素描40点、版画6点、書簡1点の72点。国立西洋美術館の所蔵する版画など51点を加えて123点が出品されています。

 スペイン美術の巨匠フランシス・デ・ゴヤ(1746-1828)は絶対王政から市民社会に向かう激動の時代を生きた画家です。フランス革命の時に43歳(この年に国王カルロス4世の宮廷画家になります)、その後スペインはナポレオン軍の侵攻を受け動乱の時代を迎えます。スペイン社会の悲惨な現実を描いた《戦争の惨禍》シリーズや、不条理の世界を描いた《妄》シリーズなど数多くのエッチングや素描も出品されているのも今回の展覧会の特色です。

 油彩では8点の肖像画と5点の自画像が注目されます。

 30代初めから最晩年に至るゴヤの全画業を俯瞰することのできる充実した展覧会でした。プラド美術館はさがだと改めて思いました。

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会期は1月29日までです。

展覧会公式HP http://www.goya2011.com/

 

 

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