映画「岳-ガク-」
山岳救助ボランティアの主人公・島崎三歩と長野県警の新人女性山岳救助隊員・椎名久美を中心として、北アルプスを舞台として大自然と人間・遭難者と救助隊・救助隊内部の人間関係が展開されるドラマです。
原作はベストセラーのコミックということですが私はまったく知りません。原作を読まないでこの映画を見ても問題はありません。
印象に残るのはなんといってもすばらしい山の風景です。奥穂高、立山連峰、八方尾根などの名山が地上からと空撮とで眼前に広がってきます。白銀に輝く冬山も、美しいお花畑の夏山もあります。雲海が夕焼けに染まる立山連峰の美しさはみごとです。
この映画のキャッチコピ-は…「海抜3,190m 気温-25℃ 命は命でしか救えない」です。海抜3,190mは奥穂高岳の標高です。三歩を演じる小栗 旬は実際にこの頂上に立ったということです。
山岳救助が主題の映画ですから、様々な遭難の場面が登場し、それぞれの遭難をめぐる山岳ボランティア三歩と県警救助隊の対応が緊迫したドラマを創り出しています。
主役の三歩も久美も遭難して危うく危機を脱します。クレバス(雪渓の深い割れ目)に落ちたシーンではクレバスの底から青空を見上げるシーンがあります。抜けるような青い空のなんという美しさ。実写でしょうか。
山を愛し山に生きる三歩の生き方が感動を呼びます。三歩が久美に問いかけた言葉=「山に捨ててはいけないものは?」。久美「ごみ と…」。捨ててはいけないもの…それは「命」です。
映画はいくつもの「偶然」が重なって進行していきます。中には現実にはあり得ないと思われる「偶然」もあります。これらの偶然の重なりを「予想通り」と考えるか、「想定外」あるいは「奇想天外」と考えるか。見る人によって大きく異なるでしょう。
私にはかなり「現実離れ」していると思われました。
全体としては山々の美しさと、三歩を演じる小栗 旬の好演で退屈しないで見ることができました。
久美を演じる長澤まさみはまったく頼りない新人救助隊員です。
この映画の公式サイト http://www.gaku-movie.jp/index.html
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