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2011年3月 6日 (日)

「没後120年 ゴッホ展」:名古屋市美術館(加筆)

 ゴッホが37歳で没したのは1890年のことでした。昨年がそれから120年。今回はその記念展です。

 ファン・ゴッホ美術館とクレラー・ミュラー美術館所蔵の作品を中心としてゴッホの作品68点(55%)とゴッホが影響を受けた画家の作品55点、計123点が出品されています。ゴッホの68点のうち油彩画は35点です。

 ”こうして私はゴッホになった”というサブタイトルのとおり、ゴッホが「画家になる」と宣言した1880年から没するまでのわずか10年の制作活動の間に彼が親しんだ画家や強い影響を受けた画家などの作品と一緒に展示することによって、ゴッホの作風が変わっていくプロセスがわかるような構成になっています。

 Ⅰ.伝統-ファン・ゴッホに対する最初期の影響
   ゴッホの作品2点とミレー、ルソー、クールベの作品など8点。

 Ⅱ.若き芸術家の誕生
   1880年から83年まで。巨匠たちの模写や人物像のデッサンを重ねて多くのことを 学び、画家として成長した時代です。油彩画は《麦藁帽子のある静物》1点です。

 Ⅲ.色彩理論と人体の研究、ニューネン
   ニューネンに移住した1883年から85年まで。ドラクロワの色彩理論を学んだ時代で油彩画が多くなります。農婦や働く人々を多く描いています。《じゃがいもを食べる人々》はリトグラフです。

 Ⅳ.パリのモダニズム
   パリ時代の1886年-87年の作品です。印象派の影響を受けています。ゴッホの油彩画9点のほか、モネ・ピサロ・シスレー・スーラ・シニャックなど。点描の影響を受けた絵もあります。ゴッホの自画像が2枚。《自画像》と《灰色のフェルト帽の自画像》。《バラとシャクヤク》《ヒバリの飛び立つ麦畑》などの油彩画も注目です。《カフェにて(「ル・タンブラン」のアゴスティーナ・セガトーリ》の背景には日本の浮世絵が描き込まれています。

 Ⅴ.真のモダンアーティストの誕生、アルル
   日本のような理想郷を求めて南フランスのアルルに移った時代。大胆な構図と鮮烈な色彩にはジャポニスムの影響が強く見られます。ゴーギャンとの短い共同生活を送った黄色い家の《アルルの寝室》と《ゴーギャンの椅子》があります。姿の見えないゴーギャンは椅子で表現されています。ゴーギャンの作品は2点。
 ゴッホが蒐集した約400点の浮世絵の中から広重、国芳などの6点。

 《アルルの寝室》の絵の横にはその寝室が再現されています。狭い部屋であること、絵の遠近法による表現が実際と異なっていることがわかります。

 Ⅵ.さらなる探求と様式の展開-サン・レミとオーヴェール=シュル=オワーズ
   最晩年の1889,90年です。ここでは《アイリス》と《サン・レミの療養院の庭》に注目です。《アイリス》は黄色と青、緑の色の組み合わせや元気のいい花と垂れ下がった花の対比など。

 この時期のゴッホの絵には各種の《ヒマワリ》《糸杉》などのように渦巻くような背景や強烈な筆遣いが見られるのですが、今回の展覧会ではそのような作品は出品されていません。

 以上のようにわずか10年のゴッホの画業の中で彼が影響を受けた画家の作品と並べて展示されているのですが、Ⅲ部やⅣ部ではゴッホ作品が続いた後他の画家の作品が登場し、またゴッホの作品の展示になるということで若干とまどうところがあります。ゴッホの作品と他の画家の作品の関係が必ずしも明瞭でないという感じがします。

 名古屋市美術館で私がゴッホを見たのは1996年の「ゴッホ展」と2004年の「ゴッホ、ミレーとバルビゾン派」に続き3度目です。1996年の「ゴッホ展」は出品された73点がすべてゴッホの作品でした。
 2005年に愛知県美術館で開かれた「ゴッホ展」は圧巻でした。《ひまわり》《種まく人(油彩)》《夜のカフェテラス》《糸杉と星の見える道》《花魁(渓斉英泉による》《名所江戸百景 亀戸梅屋敷》などのほか最晩年の《夕暮れの風景》や《ドービニーの庭》などもありました。

 これまでに見たゴッホ展がいかにもゴッホらしい晩年の作品を中心としていたのに対して、今回のゴッホ展は10年間の画業の全体を俯瞰する企画だったこともあっておなじみの’ゴッホ’が少なかったという印象です。

 3月4日午前10時20分に入場しましたが、かなりの入場者でした。土日は相当混雑するものと思います。

展覧会公式サイト http://event.chunichi.co.jp/gogh2011/

  

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