今年見た美術展:追記①カポディモンテ美術館展
今年は自治会の仕事などいろいろあって昨年までに比べて美術館に足を運ぶ回数がかなり少なくなりました。ブログにアップしなかった美術展もあるので思い出しながらまとめてアップします。
ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展 9月24日・国立西洋美術館
カポディモンテ美術館はイタリアを代表する美術館の一つで、ナポリの丘の上にあります。メディチ家などと並ぶ大貴族のファルネーゼ家が収集したルネサンスからバロックまでの美術品と、それらを相続したブルボン家のナポリ王のナポリ・バロックコレクションの中から、絵画49点、彫刻8点、工芸14点、デッサン19点が出展されていました。国立西洋美術館の企画展としては小規模な展覧会でした。
ヴァザーリ、エル・グレコ、ジョルダーノなどの作品もありますが、注目はパルミジャニーノの《貴婦人の肖像です》。この展覧会のポスターやチラシなどにも使われている絵です。一見貴婦人のようにも見えますが、右肩と左肩が微妙にずれた姿勢、左の乳房がわずかに見える構図など、男性を誘っているようにも見えます。
グイド・レーニの《アタランテとヒッポメネス》は大作ですが、男性の体と手足が大胆な対角線状に描かれて強烈な印象を残します。
オルセーやボストン美術館展に比べると地味ですが、ナポリの貴族の財力、美術を愛する気持ち、作品を見る目の確かさを感じさせる展覧会でした。
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