新薬師寺:十二神将の魅力
今回の奈良への旅は浜松市美術館友の会の企画したものです。44人の参加でバスは満席。キャンセル待ちが14人あったという人気のバスツアーでした。
新薬師寺は東大寺の南方にある今は小さな寺院です。建物は国宝の本堂と重文の南門・東門・鐘楼・地蔵堂です。本堂に安置されているのが本尊の薬師如来とその薬師如来を円形に取り巻く十二神将です。
薬師如来坐像(国宝) 平安時代初期の一木造。大きな目と引き締まった口元。光背に7体の化仏があります。重量感のある体躯です。
十二神将立像は天平時代の作です。本尊の薬師如来坐像よりも150年前の時代です。
粘土でできた塑像で数多くのひび割れができています。かつては極彩色のみごとな像だったでしょう。
伐折羅(ばさら)は十二神将の中でもっとも秀作で人気があります。大きな目をかっと開き、見る者を圧倒します。
十二神将は一体ごとに動きや表情、持っている武器などが異なり全体として本尊を護る役割を果たしています。
鐘楼 南門
東門 新薬師寺の築地塀㊨
本堂で本尊を拝観する前に執事長(女性)さんから新薬師寺の歴史や文化財などについてお話を伺いました。創建当時は東大寺に劣らない規模の大きい大伽藍だったということで、そのことは現在近くの奈良教育大学内で行われている発掘調査によって徐々に明らかになっているとのことです。
お話の後、秘仏「おたま地蔵尊」を拝観しました。東京芸大によって偶然発見された仏像です。「景清地蔵」の胎内からほぼ同じ大きさの裸の地蔵尊が出てきたのです。胎内に収まらないため、腕や足の一部などは切られて断片となっていました。それを修復したものです。
お話を伺った後、一日ひと組限定のお弁当いただきました。
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