演劇「ドライビング ミス デイジー」 仲代達矢と奈良岡朋子の名演技
仲代達矢と奈良岡朋子の名演技を見ました。二人のせりふはよく通ります。みごとです。
登場人物は主人公のデイジー(奈良岡)とそのお雇い運転手のホーク(仲代)、デイジーの息子のブーリー(無名塾の長森雅人)の3人だけです。
デイジーはユダヤ人で元教師。時代は1948年・・そのときすでに72歳の未亡人。マイカーを運転していて事故を起こしたために、息子のブーリーが母親のために雇って無理に送り込んできたのが黒人の運転手ホークという設定です。
舞台はジョージア州アトランタ。黒人に対する差別が色濃く残っている土地柄です。
自尊心が強く、黒人を嫌うデイジーはホークの運転を拒否して息子のブーリーを困らせます。
舞台はそれから25年後の1973年まで続きます。デイジーはすでに100歳。老化が進み、衰えています。ホークも足などに故障が出ています。
最後の場面はデイジーが入居している老人ホームです。
デイジーは相変わらず憎まれ口をききながらも、25年前にあれほど嫌ったホークを一番大切な人だと告白します。二人に間に強い友情が育まれていたのです。
月刊「民芸の仲間」2005年7月号には「誰かに世話をしてもらわなくては友情さえも維持できないことを彼らはよく知っている。しかしそれでもなお自立して生きていこうとする彼らの純粋さが単純にひたすたらに観客の胸を打つ。年齢を経てなお生きていくことはただそれだけで高潔なことなのである。老いていくことの痛みを共有しながら、別世界に住むとみえた二人の老人が手をつなぎあっていく。これこそ誇りある人間の生き方ではないだろうか。」とあります。まさに同感です!
客席の観衆の大半は主人公と同じ年代の人たちです。50年から30年前のアメリカの話ですが、見る人は自分の今とこれからを主人公に重ね合わせて見ていたものと思います。私もそうでした。
「老いて生きていくことがただそれだけで高潔」と言えるのか。「誇りある生き方ができている」のだろうか・・と考えさせられるお芝居でした。
仲代達矢76歳、奈良岡朋子79歳です。100歳のデイジーはまさに100歳の老女そのものでした。ところがカーテンコールに登場した奈良岡朋子の若いことにびっくり。
舞台上手(向かって右)にはマイカーの運転台と座席シートがあります。エンジンルームも屋根も窓もありません。仲代が奈良岡を乗せて運転する場面が何度も登場します。ユーモラスなシーンが多くてホッとします。
原作はアルフレッド・ウーリーの作品でピューリッツアー賞演劇賞受賞、舞台と映画で大ヒットしました。
浜松演劇鑑賞会例会 28日から1日まで5ステージ。アクトシティ大ホール
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