薪能
静岡文化芸大の特別公開講座・薪能は今年で8回目・・ということは開学の年から毎年続けられていることになります。企画、舞台設営、運営などすべて学生が手がけています。アート・マネージメントの学科を持つ大学にふさわしいイベントです。大学の理事長である石川・県知事や川勝学長からもそのような挨拶がありました。
プログラムは次の通りです
狂言 「鎌腹」 山本則直ほか
独吟 「近江八景」 泉嘉夫
仕舞 「屋島」
火入れの儀 石川知事・川勝学長
能 「松風」 シテ:梅若猶彦 ツレ:梅若善久 ワキ:福王茂十郎 ほか
シテの梅若先生はこの大学の教授です。
「松風」は能楽の名曲の一つで、一人の男性(在原行平)への姉妹の恋の物語です。三番目物で美しい女性や貴公子の夢幻能です。須磨の浦での松風と村雨の姉妹の風情が美しい曲です。
動きは最低限で、装置も1本の松の木だけときわめてシンプルです。抽象化されたステージからはかない恋の物語がせつせつと伝わってきます。まさに幽玄の世界です。1時間20分を超える長い曲でした。
舞台は大学2階の芝生広場にセットされました。学生たちの手作りです。休憩の後火入れの儀が行われ、やがて「松風」が始まりました。そのころ中空には半月が輝いていました。夜が更けるとともに気温が下がってきましたが、すばらしい舞台に集中していて寒さを感じないほどでした。
第1夜の朗読劇、第2夜の能講座、第3夜の能のセットで3000円ですが、完売でした。
学生なども含めて700人ぐらいが観賞したでしょうか。盛会でした。
開演前に3階から見たところ 舞台は左手です
終演後の舞台です
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